地方の広告代理店に勤めるサラリーマンが「売るから売れるへ。水野学のブランディングデザイン講義」を読んでみての感想

地方の広告代理店に勤める”やすたん”と申します。
普段は、カーディーラーの広告全般に関わる仕事をしております。

突然ですが、広告営業をしている方々へお聞きします。

「これからはブランディングに力を入れる!」

とクライアント先から力強く宣言された経験はないでしょうか。
私は、お客様からそのように言われたことがありました。
このときにどう返答しようか悩んでしまったことを覚えています。

と言うのも”ブランディング”とは何だろう?

と考えてしまい、その後の返答に困ってしまったのです。

ブランドという言葉自体は、学生時代からよく耳にすることはありました。

ルイ・ヴィトン、ロレックス、ラコステなどなど・・・

あまり頭のよくない私にとってブランドとは、メーカーのこと?程度にしか考えていなかったのです。

これはいかんぞ。

と思い、急いでいつもの某本屋へ向かいました。

何か、”ブランディング”ということが分かりそうな本はないかと探していたところ、1冊の本に出会いました。

「『売る』から、『売れる』へ。水野学のブランディングデザイン講義」著者:水野 学 2016年5月発行

“ブランディング”の知識に乏しい私にとっては、”講義”と書かれたタイトルにグッときてしまいました。

読み終わった上で、簡潔にまとめた内容個人的な感想を記しましたので、私のように悩んでいる地方の広告代理店に勤めるサラリーマンの方はぜひご覧ください。
※私なりの解釈となりますので、実際には読んでいただき異なる解釈はあると思います。その点は、皆様の考え方を尊重していきましょう!

さて、いきなりこの本の結論から。

結論:
「ブランドとは”らしさ”」である

これがこの本の結論だと私は考えます。
意外とシンプルな結論かなと思われますよね。

始めに著者は、「売れる」をつくる3つの方法を紹介しております。
1.発明する 2.ブームをつくる 3.ブランドをつくる
上記3つです。

1と2に関しては、漠然とですが言いたいことは分かるような気がします。

素晴らしく画期的なものを発明すれば、それは「売れる」でしょう。
何か話題になり、ブームを起こせば、それは「売れる」でしょう。

しかし、著者は言います。
『少し前でまでなら、この2つの方法だけでも「売れる」ように仕向けていくことが、十分にできていた。しかし、いまの時代は、機能やスペックだけでは、商品に差がつきにくくなってきている。』と述べています。

要するに、商品だけでは差別化が非常に難しく、選ばれづらい時代となっていることを伝えています。
特に日本には『いいものを作れば売れるはず』という”ものづくり信仰”が根強く残る文化だとも言っています。

では、その行き詰まった時代の中で、「売れる」ためにはどうすればいいのか。
それが、3.ブランドをつくることだと著者は言います。

まず”ブランド”という意味を広辞苑で調べるところから始めましょう。
「焼き印」、「商標・銘柄」、「名のとおった銘柄」と書かれています。
そこで著者は、『要するに、ブランドとは、そのものがもつ個性や特徴、もち味を表現している。これらを引っくるめて、「ブランドは”らしさ”である」と考える』と言っております。
個性や特徴といった人の持つイメージ、定性的な部分を”らしさ”と表現していると思いました。

では、企業にとっての”らしさ”(イメージ)はどのように構築されているのか。
それは、『企業が発信するアウトプットが、ブランドをかたちづくっている。ブランドとは、見え方のコントロールである。』と書かれています。
ちょっと難しくなってきましたね。
つまりブランドをつくろうと考えた際、その企業や商品の5感で捉えられるもの全てのデザインを整える必要があると著者は言いたいのだと思います。

では、デザインとは何なのか。
本書には、デザインは2種類あると書かれています。
「機能デザイン」と「装飾デザイン」です。
この2種類のデザインを混合している人たちが多いと著者は言います。
分かりやすい例としてチラシの制作があります。おそらくこの記事をお読みいただいている人の中には、広告代理店の方がいると思われます。チラシの制作を何度か携わった経験があれば理解しやすいかと。
チラシの制作で「どんな色にしようか」という話から入っていては、いいチラシにはなりません。なぜなら、論点がぼやけているためです。

伝えたいことを伝わりやすくするのが「機能デザイン」であり、魅力的に見せるのが「装飾デザイン」と本書では呼ばれています。

さらに、より具体的な考えをもとにチラシ制作をするのなら、
“「はじめに一番伝えたいことはこれ」、といったように情報を整理して編集する。次にそれが伝わるデザインは何かと機能部分(機能デザイン)を考える。そしてから魅力的に見える装飾部分(装飾デザイン)を考える”。
本来いいデザインを求めるのであれば、上記の流れで進めていくことが最適だと述べています。

ここまで読み、デザインの概要は分かったとしても、最終的にはセンスが問われるのではないかと感じる部分もありませんか?
クライアント先でも、どのような意図で誰をターゲットとして、というような目的の共有は出来るのですが、
では具体的にどのようなデザインにするかとなるとどうしても「機能デザイン」に偏ってしまう傾向があります。
魅力的に見える装飾部分(装飾デザイン)に関しては、自信を持った回答を言えていないのが現状です。

しかし、著者はセンスについても本書で言及しております。
デザインの領域に対する偏見や思い込みがある。デザインやアートは、才能や感性の世界だから自分にはわからないと、勝手に決めつけしまっている。』と書かれています。

そもそもセンスとは何か。
本書にはこのように書かれています。

『センスとは、集積した知識をもとに最適化する能力』

具体的に言うと、ファッションがオシャレな人はそもそもファッションについて豊富な知識を持っているからということです。
もし、センスを身に付けたいと思うなら、知識を増やしなさいと。

つまりは、センスは努力で磨かれる後天的なものだと著者は言います。

本当ですか!?
今までの考えを覆されましたね。

では、後天的である以上、そのセンスを磨く方法はあるのか。

本書には、センスを磨く3つの方法が記してあります。

1つ目。「王道、定番を知る」

王道、定番を知ることで、基準が見え、その分野における”ふつう”、つまりはゼロのポイントが分かると書かれています。
この項目は3つの中で、一番やすたん的なるほどポイントだと感じました。
確かに、”ふつう”を知るという作業は簡単なようで、実は理解出来ていないことだと感じます。
理由として、私が思う”ふつう”とはあくまで主観的な意見であり、世の中のその分野における”ふつう”かどうかまでの知識がないからです
知識が無い状態で、センスがあると呼ばれる人を見ると、自分には持っていない才能を感じてしまうのは当然かもしれません。なぜなら、知識が無いからです。
そういった観点で捉えると、センスを磨く上で”集積した知識”は必要なことだと気付かされました。

2つ目。「流行を見つける」

ここで気を付けるべきポイントがあります。
『流行を見つける上で、数値で集計するような定量的な調査ではなく、ひとりひとりの意見や感想が見えてくるような聞き方をすること』
人々が求めているものが見えてくると、自然と流行を感じやすくなると思われます。
この項目の中で著者は、『受け手側で考える』とも言っております。
ビジネスにおいて、「問題を解決する能力」を高く評価する風潮があるが、本当に必要なのは「問題を発見する能力」なのではないかと綴られています。
いまの時代では、商品の質が向上し、とても快適な生活が送れるようになったからこそ、問題を解決することより、どこに問題があるのかを見つけるほうが難しいと言っています。
どのように問題を見つければいいかという点に関して、「受け手側」で考えなさいとあります。
ここを読み、以前ブログに投稿したことのある本【「自分が欲しいものだけ創る!」】の中に書かれていた内容を思い出しました。

”企画を考える際、「問題」→「課題」→「解決策」の3つの流れ。重視するところは、「課題」。課題設定が斬新であれば、解決策もユニークになるため。※「自分が欲しいものだけ創る!」の内容抜粋

本書に書かれている「問題を発見する能力」とは、すなわち「課題設定」の話だと感じました。
この項目では、「流行を見つける」というアドバイスを軸に話が進みます。
“ふつう”と呼ばれるゼロのポイントを知った上で、そこからプラスになるものが、斬新な課題設定であり、ユニークな解決策で生まれたものこそが流行へと導いてくれるものなのではないかと私は感じました。

3つ目。「共通点を見つける」

知識を蓄えておくだけでなく、きちんと咀嚼しておくことが大切なので、その知識を分析したり、解釈することが重要だと述べてあります。
その方法として、たくさんのものを見て、そこに通底する共通点やルールを見つけ出すことだと言います。
私なりの解釈として、主観的なセンスから客観的なセンスを身に付けようということではないかと考えます。
他人がセンスがいいと言っているものをしっかり自分の中で把握することで、センスがいいと呼ばれる共通点を見つけることが出来ます。
蓄えた知識と照らし合わせることで、なぜセンスがいいのかという理由を明確に説明出来るようになれば、センスを磨けられている証なのだと思います。

結論を振り返りましょう。

「ブランドとは”らしさ”」である

いかがだったでしょうか?

ここからはやすたん的感想となります。

重要なキーワードは、”客観視”なのかなと読み終えて考えました。ブランドとは結局、どのように見られているのかということであれば、顧客視点での自社の見え方を把握することが何より大事だと感じます。
ブランドの向上やブランディングは、客観的に見えてくる自社がどのように見られたいかを決めない限り、何もスタートしないこととも捉えられます。
まずやるべきこととして、現時点でどのように顧客から見られているのかを定性的に調査する現状分析になると思われます。
初めて客観視出来たところで、次にその企業や商品の”らしさ”を探すため、たくさんのキーワードをあげてアイデアをどんどん出してみること。
そのアウトプットが一通り終わった後に、ようやく自社のブランドとは何かが見えてきて、どのように改善すべきかの話し合いが出来るのだと思いました。

“ブランディング”の具体的なことなど、ここでは紹介しきれていないことがこの本では分かりやすく説明されております。もっと知りたいと思った方は、ぜひこの本を読んでみてください。

PS.

本の感想とは関係ありませんが、Youtubeで自作漫画や自作ボカロを更新しておりますので、良かったら見てください。

自作漫画の1話目です。
自作ボカロ1曲目です。

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