地方の広告代理店に勤めるサラリーマンが「ストーリーで伝えるブランド」を読んでみての感想

地方の広告代理店に勤める”やすたん”と申します。
普段は、カーディーラーの広告全般に関わる仕事をしております。

突然ですが、皆様はチラシやDM、リスティング広告からランディングページの制作などでお客様からこのようなことを言われたことがありませんか?

「この商品はこういったシーンのとき機能性に優れているから・・・」
「この商品は上質な素材を使っているから・・・」

などなど、商品にフォーカスした内容を広告に反映して欲しいという要望を言われた経験はないでしょうか。
私は、たくさんの広告物を作ってきた経験から上記のセリフを言われることが多いと感じました。

もちろん、商品のメリット面を広告で伝えることは非常に正しいと思っております。

しかし、あくまで広告です。
商品パンフレットではありません。

本来の目的は、広告に掲載している商品が売れる(広告の目的によっては来場や検索もあると思います)ことではないかと思うようになりました。

つまりどういうことか。

”広告によって人を動かす”

この考えこそが、広告の本来の目的であるべきではないでしょうか。

この考えに対して、何かヒントになりそうな本はないかと急いでいつもの某本屋へ赴き、1冊の本と出会いました。

「ストーリーで伝えるブランド:シグネチャーストーリーが人々を惹きつける」著者:デービッド・アーカー 訳者:阿久津 聡 2019年10月発行

タイトルが気になって読んでしまうことって多いですよね。
この本はまさにそのタイトル気になり本です。

読み終わった上で、簡潔にまとめた内容個人的な感想を記しましたので、私のように悩んでいる地方の広告代理店に勤めるサラリーマンの方はぜひご覧ください。
※私なりの解釈となりますので、実際には読んでいただき異なる解釈はあると思います。その点は、皆様の考え方を尊重していきましょう!

さて、いきなりこの本の結論から。

結論:

ストーリーは、ファクトに比べて何倍も効果的に、注目を集め、ブランドに活気をもたらし、受け手を巻き込み、説得し、感情を高揚させ、インスパイア(奮い立たせる)する。

これがこの本の結論だと思います。

まず、説明に入る前に「ストーリー」の定義から。
「ストーリー」の定義。『構成要素とその含意を一つの流れにまとめる枠組みがストーリーである。重要なのは、ストーリーは一連の事実(あるいは特徴)の描写ではないということ。』
と書かれております。
結論にあるファクト=事実であることが分かります。

このことを前提として、進めていきましょう。
著者はこの本をこのように綴っております。
『本書は、このソーシャルメディア全盛の時代に、企業が戦略的メッセージを伝えるうえでストーリーテリングが大きな力を持っていることを論じるものである。』

著者が上記のように言う理由として3つ重要なポイントを挙げています。

1つ目、ストーリーには強い力がある
→『ストーリーが事実に勝るのは、露出を獲得する、ソーシャルメディアを賑わす、情報を伝達する、記憶に定着する、人を引き込む、説得する、インスパイア(奮い立たせる)する。』
と書かれている。
自分なりの解釈では、少し前まではなかった考えである【C to C(Consumer to Consumer)】のことを伝えたいのだと感じました。
実は、結論に書いた内容を【C to C(Consumer to Consumer)】として捉えるとこの本がとても読みやすくなります。以降、この考えを持ち合わせて読んでいくと理解しやすいかなと。

2つ目、ストーリーはコンテンツのカギを握っている
→『デジタル時代の主役はコンテンツであり、コンテンツのカギはストーリーにある。ソーシャルメディア上の受け手は受動的ではなく、自ら主導権を握っている。受け手がメッセージに関わろうとするのは、コンテンツに興味を覚えるときのみ。コンテンツの本質はストーリーである。
ストーリーがあれば、あらゆるノイズ、無関心、コンテンツの氾濫を突き破って受けての注意を引く道ができる。』
ここで言うノイズとは、ウェブ上にはあらゆる情報が錯綜しています。ある人にとってはその”余計な情報”はノイズとなります。その多くのノイズの中から選ばれる情報とは、その人にとって有益なコンテンツであり、それはストーリーで形成されているものだと著者は言いたいのだと思います。

3つ目、ストーリーなしにメッセージを伝えることは難しい
→『顧客も従業員も、リーダーが発する戦略的メッセージになど大して興味がない。組織、ブランド、製品、サービスについても同様。その欠けている興味を刺激するのが、ストーリーの役割。』
この項目は3つの中で、一番やすたん的なるほどポイントだと感じました。
少し前の時代であれば、商品の質にこだわりを持つ人が多かったのではないかと思います。
しかし、現代において商品の質はある程度まで達した、つまりこれ以上商品の質が上がったとしても「価値のイノベーション」(価値のイノベーションの説明がある投稿はこちら)が起きない限り、そこまで不便ではないと感じる消費者が増えているという現状になっています。
すると消費者も自然と、商品の良い部分を伝えた質の説明だけでは聞こえなくなっていると思われます。
商品の質ではなく、その商品によってどのようなストーリーが生まれるのかといった背景にこそ興味を持ち、聞こえてくるのかもしれません。
おそらく、現代のYoutuberやインスタグラマーと呼ばれるインフルエンサーは、商品の説明で視聴者(消費者)の心が動かされているわけではなく、そのインフルエンサーのストーリーに興味を持ち、行動へとつながっていくのかと思いました。

ここで注意しないといけない点があります。

ストーリーには2つの考えがあることです。
「戦術的ストーリー」と「シグネチャーストーリー」です。

タイトルにもある通り、この本に書かれている内容は「シグネチャーストーリー」となります。
では、「戦術的ストーリー」とは何か。

「戦術的ストーリー」とは
『広告やウェブ上で、短期的なコミュニケーションの目的を達成するために使われている。目的達成後もストーリーが生き続けることは期待されていない。』

それと比較し、「シグネチャーストーリー」は「戦術的ストーリー」とは対照的な考え方になります。
「シグネチャーストーリー」とは『戦略的メッセージ、ブランド・ビジョン、顧客との関係、組織の価値観や事業戦略などの明確化または強化するメッセージを伝える・支える物語。興味をかきたて、人を引き込み、真実味がある。長期にわたり、ブランドに知名度と活力をもたらす。永続的で有効な資産となる。』と書かれています。

ここで著者が伝えたいことは、ある商品を売るためにストーリーを設けるということではなく、その商品を売ろうとしている会社もしくは人に対して、ストーリーを作りなさいということだと思います。つまりは、顧客に選ばれる物語を提供することだと解釈しました。

著者はシグネチャーストーリーを活用しようとするときの4つの要件も述べています。
「興味をかきたてる」「真実味がある」「受け手を引き込む」「戦略的メッセージを伴う」を満たしているかを判断する必要があるとのことです。
※戦略的メッセージの要素:ブランド・ビジョン、顧客との関係、組織とその価値観、現在と将来の事業戦略

「シグネチャーストーリー」という意味を理解すると冒頭で述べた結論の意味が見えてくると思います。

ストーリーは、ファクトに比べて何倍も効果的に、注目を集め、ブランドに活気をもたらし、受け手を巻き込み、説得し、感情を高揚させ、インスパイア(奮い立たせる)する。

ここからはやすたん的感想となります。

現代社会において、人が行動する理由は、ストーリーによって与えられた顧客自身の姿。ここでいう姿とは、行動後のイメージだったり感動、憧れなど主観的な考えに至ったときの自分なのではないかと感じました。
商品の説明やサービスは知りたいときに調べられる環境だからこそ、求められているのは顧客自身の心に届くメッセージ。それは短期的なものではなく、長期的に心に残り、応援したくなる、そして自分もそうなりたいと思える感情にすること。それが出来るのが「シグネチャーストーリー」だと思いました。

”広告によって人を動かす”
まずは広告という考え方から改めるべきなのかもしれませんね。

「シグネチャーストーリー」の具体的に使い方など、ここでは紹介しきれていないことがこの本では分かりやすく説明されております。「シグネチャーストーリー」のことをもっと知りたいと思った方は、ぜひこの本を読んでみてください。

PS.

本の感想とは関係ありませんが、Youtubeで自作漫画や自作ボカロを更新しておりますので、良かったら見てください。

自作漫画の1話目です。
自作ボカロ1曲目です。

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