地方の広告代理店に勤めるサラリーマンが「自分が欲しいものだけ創る!」を読んでみての感想

地方の広告代理店に勤める”やすたん”と申します。
普段は、カーディーラーの広告全般に関わる仕事をしております。

広告マンでありながら、いつも思っていることがあります。

「自分のやってみたいと思うことをやりたい」と。

なかなか、広告代理店という立場だと難しいんですよね。
と言ったところで、顧客の要望に答え、市場調査をした提案が成功するとも限らないのがこの業界。

この状況を打破できる1冊はないかと最寄りの書店を巡っていたら、この本に出会いました。

「自分が欲しいものだけ創る!」著者:野崎亙 2019年10月発行

タイトルが気になって読んでしまうことって多いですよね。
この本はまさにそのタイトル気になり本です。

読み終わった上で、簡潔にまとめた内容個人的な感想を記しましたので、私のように悩んでいる地方の広告代理店に勤めるサラリーマンの方はぜひご覧ください。
※私なりの解釈となりますので、実際には読んでいただき異なる解釈はあると思います。その点は、皆様の考え方を尊重していきましょう!

さて、いきなりこの本の結論から。

結論:
既存の市場論理は関係なく、誰かの”体温”を上げてくれる商品やサービスが大切

これがこの本の結論だと思います。

まず著者が言う「自分が欲しいものだけ創る」を紐解く上で、必要な一文がこちら
『今の時代の価値は、直感や感性から出発した方が本質を捉える可能性が高く、そうやって生み出した荒削りのアイデアをマーケティングや分析的な手法で洗練させていくのが賢明だと考える。』

著者がこのようなことを言う理由として
『他社も得ることができるデータを基に作られた戦略やコンセプトは、どこがやっても描けるものになりがち。作った新たな事業も差別化できずに埋没させてしまうかも。
例えば、1990年代初頭に将来の携帯電話の普及台数の伸びを試算した際、2000年には多くても1500万台という予測だった。しかし、現実には予測を超えて6000万台の加入数に達した。
当初、携帯電話はビジネスパーソンが使うものだと考えていた。実際には、爆発的な普及率を後押ししたのは学生だった。
マーケティング理論とは、これまで起きた過去を定量的に説明してくれるものだが、未来に楔を打ち込むことに寄与してくれるとは限らない。』

上記理由を読み私は、定量的な根拠では、企画を作る上で参考にはなるが、顧客・消費者にとっての”体温”を上げることにはならないと解釈しました。

では、”体温”を上げるとは何か。

『自分が欲しいものを創ろうという発意がそこにあるかどうか。その違いがイノベーションを生み出せる企業とそうでない企業を分かつような気がする。』
と著者は述べています。自分が欲しいものとは、つまり定量的なことではなく、一個人として欲しいと感じる定性的な部分のことを指していると思います。
著者は、ターゲットやペルソナという考え方に対して、居もしない空想の人物のことをを話し合うことよりも、目の前に見えている未来のお客様とどういう関係性を持つかを意識しております。
人の行動を理解することは非常に難しくもあり、「本音」と「建前」が人間にはあるため、ペルソナを想定したとしても、そのペルソナが考えていることが「本音」なのかは分かりません。
そこで、著者は自分自身を消費者と捉えることで、一個人として欲しいと感じている素直な気持ちを”自分が欲しいもの”と述べていると感じました。

さて、次はイノベーションを生み出すとは何か。

著者は本の中で、二通りのイノベーションを語っています。
「価値のイノベーション」と「技術的イノベーション」です。
例として、3D映画をあげています。
一時期、「アバター」などで3D映画が騒がれていましたが、実際観てみると、目が痛くなったり、疲れて映画に集中できないといった不満があがったそうです。3D映画自体は技術的革新によるものだったが、顧客にとっての価値はそこまであがらなかった。そこに「価値のイノベーション」と「技術的イノベーション」の違いがあります。

では、「価値のイノベーション」とは。

私が読んだ上で感じたのは、この本の3章に書かれている『課題はアイデアの源泉』の項目に答えがあると。
著者は企画を考える際、「問題」→「課題」→「解決策」の3つの流れがあると言っています。その3つでも一番重要視するところは、「課題」の部分。
なぜかというと、課題設定が斬新であれば、解決策もユニークになるためだと述べています。

例として、エレベーターの待ち時間の話をしています。
大型デパートにおいて、エレベーターの待ち時間が長く感じてしまい、離脱する顧客がいることに困っている。どうすればいいでしょうか?
この問題に対して、ユニークな解決策で打開します。(この話は有名なので知っている人はごめんなさい)
それは、エレベーター近くに等身大の鏡を設置したという解決策でした。鏡を設置することで、身だしなみをチェックすることができる環境を提供したのです。デパートなどでは、周りの目を気にすることも多いので、ちょっとした時間で自分の姿をチェックできることは顧客にとって非常に嬉しいサービスだったと思われます。
この解決策に至るには、課題設定が大きく関わります。
課題を、待ち時間を早めるという「技術的イノベーション」にいかず、待ち時間に付加価値をもたらせ有意義な時間へと変える「価値のイノベーション」にしたことです。
これこそが、『自分が欲しいものだけ創る』を理解するための考え方かもしれません。

さて、ここからが著者が実際に行っている顧客との関係性の築き方についてです。
顧客との共感的関係を育むための3つのポイントを本では紹介しております。
・ブランドは人である ・絶妙な距離感 ・感度のスイッチ
この3つの中で、やすたん的なるほどポイントは『感度のスイッチ』です。他2つに関してもとても勉強になりますので、気になった方はぜひ本を読んでいただければと思います。

『感度のスイッチ』とは何か。
著者曰く、
『高感度な人はいない。ただ感度が上がるときがあるだけ。』だと。
さらには、
『普段とは違う行動をとったり、普段は感じない感動を受け取ったり、気付かなかったことに気付いたり。それはその体験の瞬間、自分自身の感度が上がっているからこそ起こる。』と述べています。

どういう意味か。


簡単に言うと、京都に旅行に行った際、とても街並みが美しく全てに感動すると思います。その時に出会った食べ物や商品などにとても価値を感じられますよね。その感覚こそが著者の言う『感度のスイッチ』が押されている状態なのです。


京都に住んでいる人にとっては、見慣れた光景なので、『感度のスイッチ』は押されないとも言えます。
つまり人は、持続的に感度を高められているわけではなく、条件が揃ったときに感度が上がるということになります。
感度が上がる条件を、本の中では2つ紹介しています。
・物理的な距離 ・金銭的な部分
上記2つは、感度が上がりやすくなる条件だと言っております。

具体的な事例として、著者である野崎さんの会社「株式会社スマイルズ」がプロデュースした『文喫』の話もされております。

以前テレビなどでも紹介されたことのある『文喫』。ここは、入場料1,500円(税抜き)を支払うことで入れる新しい形の本屋である。
入場料がかかるというインパクトはとても大きい。しかしながら、上記の『感度のスイッチ』を上げるための施策だと考えると納得できる部分もあります。
お金を払ってきたからこそ、消費者の感度が上がり、普段感じ取れない部分へのアプローチができる。
利益だけの目的ではなく、顧客の感度を上げさせるための行いだと考えると、冒頭で述べた結論の意味が見えてくると思います。

『既存の市場論理は関係なく、誰かの”体温”を上げてくれる商品やサービスが大切』

ここからはやすたん的感想となります。


著者は本の中で、顧客が企業に求めているものは時代とともに変化していると言っています。『量→質→想』といった順番で変化しており、現在は”想”の時代と。


著者の言う”想”とは、”体温”のことであり、”体温”とは”感度”のことを指していると感じました。商品の質ではなく、買うための”きっかけ”こそ顧客の求めていることであり、自分が本当に欲しいと思うその気持ちこそが”きっかけ”となり、顧客へ伝わっていくと思いました。


『文喫』のことなどもう少し知りたいと思った方は、ぜひこの本を読んでみてください。

PS.

本の感想とは関係ありませんが、Youtubeで自作漫画や自作ボカロを更新しておりますので、良かったら見てください。

自作漫画の1話目です。
自作ボカロ1曲目です。

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